世界のバリアフリー児童図書展2019(2019IBBY選定バリアフリー児童図書)の翻訳本を紹介します。
世界のバリアフリー児童図書展2019(2019IBBY選定バリアフリー児童図書)の翻訳本を紹介します。
『6この点 点字を発明したルイ・ブライユのおはなし』
ジョン・ブライアント文 ボリス・クリコフ絵 日当陽子訳 岩崎書店 2017
この本のカバーには「テキストデータ引換券」がついています。
奥つけの上に
「視覚障害者や肢体不自由な方のために、本書カバーに折り返しにある「テキストデータ引換券」本書のテキストデータをCDにて提供します(発行日から3年間)ご希望の方は、岩崎書店編集部までお問い合わせください。」との出版社よりのアナウンスがあります。
『ハロー、ここにいるよ』
エリン・エントラーダ・ケリー作 武富博子約 評論社 2020
(ニューベリー賞受賞作 2018)
アメリカの11歳から12歳の4人の少年少女が登場する。ヴァージルはフィリピン系アメリカ人の少年。おとなしく弱々しく、家族からもカメとよばれ、学校でも通級指導を受けている。フィリッピンから移り住んだ祖母が寄り添ってくれる存在。ヴァレンシアは耳が聞こえない少女で、ヴァージルがほのかな思いを寄せている。カオリは日系3世の少女。霊能者として子どものみの相談を引き受けており、ヴァージルとヴァレンシアも、カオリに相談を頼んでいた。チャットは、自分と違う存在の友達を見下し、普段からヴァージルをいじめており、ヴァレンシアにも好奇の目を向けている。この4人が繰り広げるある日の森の中の事件がストーリーの鍵。4人の視点からかわるがわる短めの章に区切って、お話が展開していく。