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福島からの発信 その9 詩集『えみしのくにがたり』及川俊哉 土曜美術社出版販売 第25回詩と思想新人賞受賞

 東北地方には蝦夷(えみし)と呼ばれ先住民族が住んでいたそうです。彼らにも国語(くにがたり・・神話)があったはずなのに、今は一つも残ってないそうです。2011年3月11日東北地方を襲った大震災は、1000年に一度ともいわれ、では1000年前にすんでいた蝦夷の人々は、どうこの震災に立ち向かったのだろう。

 蝦夷へ思いをはせたきっかけは、福島の直面した不条理な大災害だったようです。作者の及川さんは国語が消えていった過程に、権力にそぐわなかったエピソードがあったのではないか、東北という地は、その時代からずっと「日本の無意識」としての課題を抱えた地域であり、その抑圧された記憶が震災と原発事故により露見してきたと考えます。

 そしてこの抑圧の構造を直視することなくして復興はない、その直視の課題への向き合いを、詩集という形で、言の葉により表現されていったのではと思います。

 作者は震災後福島市で毎年開催が続けられている神楽を奉納する「未来の祀り」の実行にもかかわられておられ、原発事故が引き起こした人類の危機を救う祈り(祀り)を、そこでも見つめておられます。詩集の中の祝詞形式の作品にはQRコードで、現代語訳が読めるようになっています。