バリアフリー絵本

『きょうは カツカレー! ADHDの「ぼく」に みえる せかい』

作: オ・スンミン 訳: かみや にじ 出版社: 汐文社

世界のバリアフリー児童図書展2023にセレクトされていた韓国絵本です。

ジヌは学校の授業中、落ち着いていられない。ちゃんと座っていたくても、しずかにしていようとおもっても、「いたずらサル」や「恐竜」がちょっかいをだしてくる。そんなつもりはないのに、お友だちが転んでしまったり、助けようと思って頭をたたいてしまったりする。ママは先生からの連絡帳を見てためいきつく。ついにお友だちの親子が家に抗議に来て、ジヌはパパから夕食を取り上げられてしまう。「だれも、ぼくのことわかってくれない・・」ジヌの叫びが痛い。ところがわかってくれる「しろい熊」が現れる!
裏の見返しには、「しろい熊」のお話から、パパとママがジヌの行動の意味がわかり、手をつないで、今日の夕飯はカツカレー♪~と、家に帰るジヌが描かれている。
まだまだこれから、山もあり谷もあり・・でも親子で手をつなぎ合った、「このとき」の心持と感触を忘れずに、これからこの親子に歩いて行ってほしいなぁ・・・。
ADHDという状態は、本当に周りの理解が肝要で、ジヌの幸せはそこにかかっていると言っても過言ではない。でも理解するって簡単なことではない。愛らしい「いたずらサル」や「豚怪獣」などを登場させることで、周りのお友だちも、くすっと笑いながら、ジヌの行動の意味を知っていってくれることを願う。

テキストは反転文字で、使われているフィントも読み易く、色の選択と配置の巧みさが、注目する絵をはっきりさせてくれています。